平成8年、足利市に於いて猪による被害が目立ちはじめました。
興味を持った私は、はじまると同時に有害駆除に参加、括り罠の管理の大変さを実感し、同年、箱檻I 型を作成しました。
Ⅰ型は、中央部の棒を回転させて扉を落とす方式でしたが、猪は棒に違和感を感じるらしく、なかなか檻の中に入りません。 入ったとしても棒のところまで行かない、餌を食べても棒を回転させずに外に出てしまう、など、うまくいかず、餌を食べ続ける猪を一週間も捕獲することができずに、悔しい思いをしたりしました。
Ⅰ型は一体型で搬送にも難があったため、同年組立て式を完成させます。
同時に、第2のスッテップとしてセンサー式、踏み板式、水糸式など様々な方式を試作しました。
センサー式は落葉などでも反応してしまう誤作動の問題、電池切れなどの問題があり、結果的に不採用となりました。 また、水糸式も糸を跨いでしまうと捕獲できないなどの問題があり、最後に踏板式が残ります。 試行錯誤の末、一年がかりで中田式箱檻Ⅱ型・踏板式を完成させました。
踏板部は檻の底面積の1/5 を有し、土を入れるとまったくわかりません。 獲物が踏み板を踏むとスピーディーに扉が落下して左右2ヶ所ずつダブルロックが掛かります。 左右の扉を一本のワイヤーで吊り下げる方式のため、扉は同時に落下して、獲物を逃がす心配がありません。
なお9分割のため、最大でも20kgと一人でも搬送が出来ます。 組立ても30 分程度と簡単です。
野生動物でお困りの際は、研究を重ねて誕生した中田式箱ワナを、ぜひお試しください。